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歌詞投稿コミュニティ「プチリリ」

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HK1-J-KBS(邪宗門 /北原白秋)

アーティスト:KATARI  アルバム:KATARI第一集『開架』  作詞:神尾 晋一郎  作曲:間宮丈裕 / ゆよゆっぺ a.k.a DJ'TEKINA//SOMETHING  発売年:2022  品番:KATA-00001

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解纜す、大船あまた。 ──ここ肥前長崎港のただなかは長雨ぞらの幽闇に海 づら鈍み、悶々と檣けぶるたたずまひ、鎖のむせび、 帆のうなり、伝馬のさけび、あるはまた阿蘭船なる黒 奴が気も狂ほしき諸ごゑに、硝子切る音、うち湿り─ ─嗚呼午後七時──ひとしきり、落居ぬ騒擾。 朧月か、眩ゆきばかり髪むすび紅き帯してあらはれ ぬ、春夜の納屋にいそいそと、あはれ、女子。 あかあかと据ゑし蝋燭薔薇潮す片頬にほてり、すずろ けば夜霧火のごと、いづこにか林檎のあへぎ。 解纜す、大船あまた。 あかあかと日暮の街に吐血して落日喘ぐ寂寥に鐘鳴り わたり、陰々と、灰色重き曇日を死を告げ知らすせは しさに、響は絶えず天主より。──闇澹として二列、 海波の鳴咽、赤の浮標、なかに黄ばめる帆は瘧に── 嗚呼午後七時──わなわなとはためく恐怖。


投稿者: NexTone DMKTG
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